事業を承継することになったのですが、繰延資産の未償却残額は?
今年の6月に父が亡くなったので、私が事業を承継することになりました。
父は、店舗を借りる際に保証金を支払っており、
それを繰延資産として償却してきましたが、
死亡時に未償却残額が残っています。
この場合、この未償却残額は、
父の準確定申告で除却損として必要経費にしてもよいのでしょうか?
アドバイス
あなたが事業を承継する場合には、
未償却残額を除却損として
必要経費にすることはできません。
繰延資産を支出した人が亡くなったような場合、未償却残額は?
繰延資産には、
支出した人の死亡や廃業などによって効果がなくなるものと、
効果に影響がないものとがあるので、
一律に取り扱うのは適当ではありません。
よって、繰延資産の内容により、
次の区分により取り扱うのが相当とされています。
(1) 死亡、廃業などによって、その効果が失われる繰延資産の場合には、未償却残額を除却損として必要経費に算入します。
(2) (1)以外の繰延資産の場合には、事業承継人が未償却残額と残余期間を引継いで、その償却費を事業承継人の必要経費に算入します。
※事業承継する人がいない場合は、被相続人の準確定申告において、未償却残額を除却損として必要経費に算入します。
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