工事負担金は、その年の必要経費にしてもいいの?
私が所属している弁理士会では、
この度、弁理士会館を新築することになっています。
新会館は、今年7月15日から工事に着工し、
来年の3月末に完成する予定で、利用は4月からとなってます。
私は、今年の4月に新会館の工事負担金として
30万円を支払ったのですが、
これは、本年の必要経費にしてもよいでしょうか?
アドバイス
工事負担金の30万円は、繰延資産として計上し、
その償却費を必要経費にすることになります。
また、償却は、工事に着工した時から開始します。
繰延資産の償却はいつからすればよいのですか?
繰延資産になる費用を支出した場合、
それが固定資産を利用するためのもので、
かつ、まだ固定資産の建設等に着手されていない時は、
その償却は、
その建設に着手した時からすることになっています。
私の場合はどうなりますか?
ご質問の場合も、
新会館の利用は来年の4月からですが、
利用するための費用30万円は
工事の着工前に支払っているので、
償却は、工事を着工した時から開始します。
具体的な償却費の計算はどうなりますか?
仮に、新会館が鉄筋コンクリート造のものであるとすると、
本年の必要経費にされる償却費の計算は次のようになります。
償却期間 10年×12ヶ月=120ヶ月
償却費 300,000円×6ヶ月/120ヶ月=15,000円
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